月が綺麗ですね

 って、昨日何人の人が言ったんだろうな。

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 やや古めのスマホでは全く綺麗に撮れない。今やカメラの方が性能がいいけれど、それでもいつも思うのは、人間の眼はよくできてるなってこと。写真を撮りたいなと思う瞬間は、まず肉眼で見ているもので、レンズを通して見るものはまた別のものになってしまう、目に映ったこの瞬間をそのまま撮りたいのに、というのが、カメラのジレンマなのではないかと思う。

 

 20年ほど遡って、自分が小中学生の頃、初めてカメラ付き携帯が発売された時のことを今でも覚えている。10代の女の子が散歩しながら、塀の上を歩く猫をカシャっと撮影するCM(だったと思う)をテレビで見て、今の自分に必要なのはこれだ!!と思った。この二、三十年で携帯はめちゃくちゃ進化を遂げたよね。そう思うと自分も歳を重ねて成長しているのだなと感じられる気がするよ。

 

 中学2年の時に、地域の行事でオーストラリアへ2週間だけ留学したことがある。父に「写真をいっぱい撮ってきて」と言われたので、「写ルンです」を3個くらい買ってもらって、持って行った。帰ってきて、いざ現像してみると空ばっかり撮っていて、父に「なんでやねん」とツッコまれた。ただ、私はその写ルンです写真撮るのがすごい楽しかったんですよね。現像した空の写真を屋根裏にある自室の低い天井に並べて貼って日々眺めて過ごしてました。

 今や、携帯買えばカメラ付いているし、写真を撮るなんて何も特別なことではなくなったけど、初めて自分でシャッターを切ったときのあの緊張感と高揚感を、昨日の綺麗な月を見て思い出しました。

 便利になって忘れてしまったものはいっぱいあるよな、きっと。

 

 ま、じゃあこのへんで、お気に入りの写真たちと共にお別れです。おやすみなさい。(今でも結局空ばっかりやな)

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