付喪神に感謝だよ

 今日は木曜日だ!忘れないうちに書きます、藤岡です。

 

 先週の「世界ふしぎ発見」は妖怪の回でした。夏だし、妖怪大戦争だからな。

 妖怪という存在は、最初はただの子ども騙しだったはず。夜出歩くと危ないよ、一人で山へ入っちゃいけないよ、という忠告を当時の大人がユーモアたっぷりに言い聞かせのでしょう。それを聞いた子どもが大きくなって、自分の子どもへ話す、そうやって語り継がれた話を、浮世絵師たちが絵にして、柳田国男が書き留めて、水木しげるが漫画にして、少しずつ出来上がったのがみんなの想像する妖怪なのだと思っています。

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 その流れの中で「世界ふしぎ発見」で登場したのは、井上円了という人でした。ただの迷信だった妖怪を学問として探究した人だそうです。ただただ怖がっていてはいけない、きちんと整理して分析するのだと。番組の最後に円了が遺した言葉が出てきたのですが、妙に感銘受けちゃって、今後の座右の銘になるポテンシャルがありました。(ちなみに、これまでの座右の銘は「青は藍より出でて藍より青し」です。)

 

 以前、霊感のあるらしい美容師さんが話していたのですが、俗に言う「おばけ」は根拠のないものばかりで、人間の思慮の蓄積だというのです。「あそこに何かいるかも」「何かいたら怖い」という意識が作り出している幻想ってことです。意識が無意識の五感を生み出す、イマジナリーなんちゃらというやつ。知らないうちにコインが動く、コックリさんも似たようなことかもしれません。これに習うと妖怪しかり、世にも奇妙な物語は不可思議現象でないと考えます。人間の感覚は時に鋭く、時に曖昧ですからね。

 反対に、人間が認識できる物質には限界があるので、自分が生きている世界には目に見えていない、感じたことのないものがまだまだ山ほどあります。実態がわからないから故にそれを信じたいという気持ちも大いにわかります。それが信仰ということに繋がるのですが。

 

 2019年の終わりから新型コロナウィルスが猛威を奮っていますが、自分はそんな頃に職場が異動になりまして、異動先で心機一転頑張ろう!と気合を入れた矢先に、ステイホームとなり、がっくり落ち込んでおりました。1ヶ月くらいを引きこもって過ごした後、仕事が少しずつ再開し始めたのすが、そこからあれよあれよと職場の精密機器たちが壊れ始めたのです。パソコン、プリンタ、デッキなど。まあ、冷静に考えて、同じタイミングで買ったものたちは、同じタイミングで壊れゆくというのが常識なのかもしれないですが、これをオカルト的に見ると、自分の身に起こる災難を肩代わりしてくれているという解釈もあります。信じるか信じないかはあなた次第ですが、罹患することなく日々を過ごせている自分考えると、なんだか無性に感謝をしたくなりました。ありがとう、わたしは元気です。

 

 「妖怪の正体 見れば我がこころ」

 

 お後が宜しいようで。