同名の人に会ってみたいよ

 どうも、木曜日担当の藤岡です。藤岡は、なつゆという名前です。本名です。自己紹介がてら、第一回にしとけばよかったなという話ですが、今更ながらお届けしようと思います。

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 「なつゆ」という名前は父親がつけたと聞いています。自分の実家は古いお寺でして、弟の名前はお経からとったんだよ、と親がぽろっと言ったもんだから、「じゃあ、なっちゃんは?(当時の一人称)」と、自分の名前の由来を聞いたことがありました。表記はひらがななんですが、漢字を当てはめると「菜露」。昔の旅人は山道で喉が乾くと、葉や花に乗った露で喉を潤したという話からきているそうです。いい名前をもらったなと改めて思います。親に感謝です。

 自分は生まれてこのかた「なつゆ」なんで、何も気にせず生きてきたんですが、成長するにつれ出会いが増え、自己紹介をする機会が増えます。名乗ると「なつゆって珍しいね!」と言われることが多く、なつゆという名前の人があまりいないことを知りました。まあ、高校生くらいの狭いコミュニティでは出会わなかったけど、大学くらい広い環境に行けば、人の多い都会に行けば、同名の人もいるでしょう、と呑気に構えていました。

 聞きなれない名前だからか、覚えてもらいやすい反面、「なつゆです。」と言って一度で聞き取ってもらえることが少なく、さらに由来とか聞かれたりして、前述の父の話を繰り返し話してきました。これが思いの外恥ずかしい。初対面の方に裸を見られるくらいの気分です。

 ハタチの記念すべき誕生日に、サークルの同期と先輩方がお店を予約して、サプライズでお祝いしてくれたことがありました。いざ!店内の照明が暗くなり、バースデーソングが流れ、店員さんがろうそくのついたケーキをテーブルまで持ってきました。

 店員「まつこさん!お誕生日おめでとうございまーーす!!」

 一同「・・・・・??」

 店員さんも友人もみんなで顔を見合わせ、数秒の沈黙の後、お店を予約した先輩が私の名前を丁寧に伝えてくださり、店員さんが慌ててケーキを下げ、プレートの名前を書き換えて持ってきてくれました。「そういえば、予約したときに思いの外スムーズだったんだよね。ケーキお願いします、名前はなつゆです。って言ったけど、聞き返されなかったから大丈夫かな?と思ったんだよねー。」とのこと。おかげさまで忘れられない誕生日になりました。

 それからSNS(当時はmixi)なんかで「なつゆ」を検索してみたり、出会った人に「なつゆさんって知りませんか?」と聞いたりしているのですが、一向に入らないなつゆ情報。そのせいか「なつゆ」が含まれている名前に強く反応するようになってしまいました。

 1960年代頃から活躍されていた中西夏之(敬称略)というアーティストがいるのですが、氏の作品集を本屋で見かけたとき、表紙の「Natsuyuki Nakanishi」というアルファベットの並びを見て「Natsuyuやん」と思わず手に取りました。自分の名前の字面というのはもうだいぶと刷り込まれていますから、瞬時に見つけるのなんて容易いことです。運命的に手にしたその作品集から前衛美術に興味を持ち、とても好きな時代の一つになりました。横尾忠則草間彌生オノ・ヨーコ、などの方々がまだ10代20代で日本のアート界の先陣を切っていた頃ですね。今では感じることの少なくなってしまった、人間臭い熱量や刺激があると思っています。

 さらに、漫画「夏雪ランデブー」、ご存知ですか?Natsuyukiもそうですが、なんせ妹は「ゆきな」という名前なんで、これも読まずにはいられませんでした。若い男子が年上のお花屋さんの女性に恋をする話でした。姉妹の話ではなかった。

 ちょっと話が逸れますが、芸能人で誰に似てるか、という話は人生で一度はすると思うんですが、「〇〇に似てるね!」と言われても自分はあまりそうは思わない方がほとんどです。やっぱ自分から見た自分と他人から見た自分は、全然印象が違うんだなということがわかります。その中でも自分と他人の意見が一致したのが、モデルで女優の菊池亜希子さん。全てが大好きな方なので、恐れ多くも本当に嬉しいです。そして菊池さんが出演する「海のふた」という映画のメインビジュアルを見た時に、なんだか藤岡姉妹のようで、ふふふとなったのを思い出しました。(※あくまでビジュアルのみです。)

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 そんななつゆは未だなつゆさんに出会えておりません。なつゆさんとツーショットを撮るのが夢と言っても過言ではありません。友人知人、何かの広告でもいいので、お見掛けした方はぜひなつゆまで、情報お待ちしておりますm(_ _)m